むせってなんで起きるの?

   

みなさま、こんにちは。品川区 大崎・五反田の歯科治療なら大崎オーバルコート歯科・矯正歯科室 管理栄養士の斉藤です。

来週には12月になり、今年も残り1か月になりますね。今回は「むせるのはなぜ起きるのか」についてお話します。

むせが起きる原因とは?

飲み込むことを「嚥下(えんげ)」といいます。嚥下は成長と共に身についた行為ですので、ものを食べたり飲んだり唾液を飲み込んだりする時、「今から飲み込むぞ」と意識することはあまりないと思います。
喉は、食べ物の通り道(食道)と空気の通り道(気管)が交差しており、わずか0.5〜0.8秒のゴックンの瞬間に、口や喉のまわりの筋肉・神経が複雑に働いて、食べ物や飲み物を食道に送り込んでいます。 

今まで何気なく飲んだり食べたりしていたものが、飲み込みづらくなってきた場合、以下のような原因が考えられます。

加齢に伴う体の変化

・唾液の減少
→飲み込みやすい食塊にまとめられない

・噛む力の低下
→飲み込みやすい大きさまで噛み砕けない

・反射神経の衰え
→気管へのふたが間に合わない

・筋力の減少
→タイミングよく飲み込みができない

疾患や処方薬の影響

・脳卒中、神経疾患、認知症の後遺症や症状

・薬の副作用

上記のような原因により飲み込む時に使われている口や喉の周りの働きが低下したり、嚥下反射のタイミングがずれたりしやすくなります。すると誤嚥を起こしやすくなり、今まで何気なく飲んだり食べたりしていたものでもむせやすくなるのです。

誤嚥性肺炎のリスクも

私たちの口の中には300種類以上もの常在菌がいるといわれています。口の中が汚れていたり殺菌作用を持つ唾液の分泌量が減っていたりすると、細菌が繁殖しやすくなります。体外から体内に肺炎を起こす菌が侵入して起こる肺炎に対して、体外の細菌や口の中の細菌が付着した食べ物や唾液が、気管を通って肺の奥まで入り炎症を起こすのが誤嚥性肺炎です。健康な状態であれば、多少誤嚥をしても、むせることで気管に入り込んだ段階で吐き出せたり、抵抗力が保たれていれば、細菌から体を守ってくれます。少食や偏食、持病の悪化、薬の副作用などによって体力や抵抗力が落ちた状態では誤嚥性肺炎が発症しやすくなります。

むせの対策には?

・とろみをつける

お茶や汁物などの水分にとろみをつけることで、飲み込みやすくなりむせにくくなります。

・一口量を少なくする

一口の量が多いと、一度にのどに多くの食べ物が入ります。少なくすればむせが減ることもあります。 

・軟らかいものを食べる

歯に問題があったり、義歯が合っていないと噛むことができなくなり飲み込むように食べていることがあります。また、固いものは食べるのに時間がかかり、筋肉が疲れてしまい、むせに繋がることもあります。ただ固いものを普通に食べられるのに軟らかいものだけを食べていると噛む力が弱くなってしますので、注意が必要です。

歯に問題があったり、義歯があっていない場合は歯科医院で治療をすることで改善することが大切です。

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