暑い時期になりやすい貧血

      2023/09/18

みなさま、こんにちは。品川区 大崎・五反田の歯科治療ならオーバルコート歯科室、管理栄養士の斉藤です。9月に入りましたが、まだまだ暑い日が続きますね。今回は発汗が多くなる、この時期に起こりやすい「貧血」についてお話したいと思います。

 

貧血とは

汗をかきやすい夏の時期は、塩分だけではなく鉄分をはじめとするミネラル成分も汗とともに外に出て行ってしまうため、貧血を起こしやすくなります。貧血は血液に含まれる赤血球やヘモグロビンが基準値を下回った状態です。赤血球は酸素を運搬する役目を担っていますが、減少してしまうことで身体に酸素が運搬されにくくなり酸欠状態になります。酸欠状態になると、立ち眩みやめまい、身体のだるさや疲れやすい、息切れや動悸などの症状がみられます。

 

歯周病とも関係している

貧血になると、赤血球が減少や血流が悪くなります。血流の悪くなることで歯肉に栄養や酸素の供給が不足し、細菌を退治する役目の白血球が運ばれず、歯磨きなどのケアを行っていても、なかなか治りにくくなってしまいます。

 

貧血の予防に効く栄養素と食材

貧血では、食事から鉄をしっかり摂ることが大切です。鉄には、主に肉・魚などの動物性食品に含まれる「ヘム鉄」と植物性食品や卵・乳製品に含まれる「非ヘム鉄」の2種類があります。ヘム鉄は体内への吸収率が高く、非ヘム鉄は吸収率が低いという違いがあります。非ヘム鉄は良質なタンパク質やビタミンCやB12、葉酸を多く含む食品と一緒に摂取することで、体内への吸収率がアップします。いろいろな食品を組み合わせて鉄を効果的に吸収すること、つまりは栄養バランスのよい食事が何より大切なのです。

ヘム鉄が多い食品⇒かつお、まぐろ、牛肉、レバーなど

非ヘム鉄が多い食品⇒たまご、ほうれん草、大豆、ひじき、小松菜など

 

ビタミンCは、食品中の鉄が体で利用されるためになくてはならない栄養素で、非ヘム鉄の吸収率を高めることができます。

ビタミンCの多い食品⇒緑黄色野菜、柑橘類、イモ類など

 

葉酸とビタミンB12は、正常な赤血球を作るために必要な栄養素です。

葉酸の多い食品⇒菜の花、ほうれん草、さつまいも、メロンなど

ビタミンB12の多い食品⇒鮭、たまご、バナナ、あさりなど

 

鉄欠乏性貧血についてその他の注意

緑茶、コーヒー、紅茶に含まれるタンニンは、鉄の吸収を妨げてしまいやすいので、食事中や食後は渋いお茶やコーヒーを飲むのは控えましょう。また高齢者は、食事量の減少による鉄不足や、胃液分泌低下により鉄の吸収が悪くなりがちなので注意が必要です。

鉄欠乏性貧血の原因として、食事以外の病気が潜んでいることがあります。たかが貧血と軽くみないで、きちんと医師の診断を仰ぐことをおすすめします。

 

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