小児の睡眠時無呼吸

      2024/10/08

みなさま、こんにちは。品川区 大崎・五反田の歯科治療なら大崎オーバルコート歯科・矯正歯科室の歯科医師八木です。

朝晩の気温差が出てきましたがみなさま体調はいかがでしょうか。

 

さて、本日は世界中で現在問題となっている「小児の睡眠時無呼吸」についてお話します。

小児の睡眠時無呼吸症候群(OSA)と歯科治療の重要性

睡眠時無呼吸症候群(Obstructive Sleep ApneaOSA)は、睡眠中に気道が一時的に閉塞してしまい、呼吸が繰り返し止まる病気です。成人に多く見られるイメージがありますが、実は小児にも発生することがあり、特に成長期の子どもにとっては非常に深刻な影響を与えます。小児期のOSAは、学業や成長に悪影響を及ぼすだけでなく、口腔の健康にも密接に関わってくるため、歯科治療が重要な役割を果たします。

小児のOSAの症状

小児のOSAは、成人と比べて症状が異なることがあります。典型的な症状は次の通りです。

  1. いびき:一晩中大きないびきをかき、呼吸が途中で止まるようなことがあります。
  2. 口呼吸:気道の閉塞があるため、鼻ではなく口で呼吸することが増えます。
  3. 日中の眠気:夜間に十分な質の高い睡眠が取れないため、日中に眠そうにしたり、集中力が低下したりすることがあります。
  4. 学習・行動の問題OSAにより十分な酸素が供給されないと、脳の発達や認知機能に影響を与え、学習障害や多動症のような行動問題が見られることがあります。

これらの症状に気づいた場合は、できるだけ早く医師や歯科医に相談することが大切です。

歯科的な影響

小児のOSAは、口腔の健康や顎の発達にも影響を与えます。具体的には以下のような問題が生じます。

  1. 上顎の狭窄(きょうさく)OSAの影響で口呼吸が習慣化すると、上顎が狭くなり、歯並びが乱れる原因になります。これにより、将来的に矯正治療が必要となることがあります。
  2. 開咬(かいこう):口を常に開けて呼吸することが習慣化すると、前歯の上下がうまくかみ合わない「開咬」の状態になります。この状態では、咀嚼(そしゃく)がしづらく、見た目にも影響を及ぼすため、早期の治療が必要です。
  3. アデノイド顔貌:長期間の口呼吸により、顔が長くなり、上顎が狭くなる「アデノイド顔貌」と呼ばれる顔の形状の変化が生じることがあります。これにより、歯並びの乱れが悪化するだけでなく、見た目にも影響が出ます。

OSAの治療法と歯科の役割

小児のOSAを改善するためには、歯科治療が大変重要です。治療法は症状の程度や子どもの年齢、顎顔面の成長具合によって異なりますが、代表的な治療法として次のようなものがあります。

  1. マウスピース治療
    軽度から中等度のOSAの場合、寝ている間に口腔内に装着するマウスピース(口腔装置)を使用することで、気道を広げる治療が行われます。これにより、睡眠中の呼吸がスムーズになり、症状が改善します。この治療法は子どもにも負担が少なく、比較的簡単に行えるため、効果的な選択肢の一つです。
  2. 上顎の拡大装置(Rapid Maxillary Expansion, RME
    上顎が狭い子どもに対しては、上顎の幅を広げる拡大装置を使用することがあります。上顎を広げることで、鼻腔と気道が広がり、呼吸が改善されます。この治療は、成長期の子どもに特に効果が高く、矯正治療の一環としても行われます。
  3. 外科的治療(扁桃腺やアデノイドの摘出)
    重度のOSAや、口腔装置だけでは効果が十分でない場合は、扁桃腺やアデノイド(咽頭扁桃)を外科的に摘出する治療が行われます。これにより、気道の閉塞が取り除かれ、呼吸が改善されます。この手術は、耳鼻咽喉科の専門医によって行われますが、歯科医師との連携が重要です。

早期治療の重要性

小児のOSAは早期に治療を行わないと、成長や学業、さらには全身の健康に深刻な影響を及ぼすことがあります。特に、顎の成長期にある子どもにとって、口腔内の問題が長期間続くと、顎顔面の発育が遅れ、歯並びや顔の形にも悪影響が出ることがあります。したがって、定期的な歯科検診や矯正治療による早期介入が、OSAの予防と改善に非常に有効です。

まとめ

小児の睡眠時無呼吸症候群(OSA)は、単なるいびきや口呼吸の問題ではなく、子どもの成長や健康に大きな影響を与える深刻な疾患です。特に歯科的な側面から見ても、早期に治療を開始することで、歯並びや顎の成長、さらには全身の健康を守ることができます。お子さんにOSAの兆候が見られる場合、歯科医師や耳鼻咽喉科医に相談し、早期の診断と適切な治療を受けることが重要です。

お子さんの健やかな成長をサポートするためにも、定期的な歯科検診を忘れずに行いましょう。

 

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