TCH(歯列接触癖)ってなあに?

   

みなさま、こんにちは。品川区 大崎・五反田の歯科治療ならオーバルコート歯科室 管理栄養士の財津です。
今年は久しぶりに行動制限がないゴールデンウイークになりましたが、皆様どのようにお過ごしになりますか?

丁寧なブラッシングしていて、定期健診を受けている方でも歯が傷んでしまう方がいらっしゃいます。
歯が痛いので虫歯かも!とご来院される方でも診察させていただくと虫歯や歯周病ではない方も多くいらっしゃいます。
その原因がTCHのことがあります。

TCHとは、"Tooth Contacting Habit"(歯列接触癖)の略で、上下の歯を『持続的に』 接触させる癖のことです。本来は何もしていないとき、唇を閉じている時は人間の上下の歯は触れていないのです。
上下の歯の接触を聞くと一般的には噛みしめや食いしばりを思い浮かべると思いますが、ぐっと強い力でなく上下の歯が接触する程度の力でも口を閉じる筋肉は働いています。ほんの軽い力であっても接触時間が長時間になると歯や歯槽骨(顎の骨の一部)が圧迫されてトラブルを引き起こします。この癖がある方はない人に比べて顎に不具合が生じる顎関節症になる可能性が高く、歯周病のトラブルも急速に進むので注意が必要です。

TCHの判定法
姿勢を正しくして正面を向き、口を軽く閉じます。
その状態で上下の歯が接触しないように軽く離してください。どんな感じがしますか?
□口のあたりに違和感がある
□そのまま5分間維持できそうにない
どちらか当てはまればTCHの可能性があります。

舌圧痕(ぜつあっこん)ができていませんか?

舌圧痕とは舌の縁に凸凹の歯型がついている状態です。
頬の裏側に同じような歯の痕がつくことがあります。
TCHがあると顎の緊張感が続くので舌圧痕ができやすくなります。

TCHが引き起こすトラブル

・歯の表面がすり減る

・詰め物が取れる

・虫歯でないのに歯がしみる、痛む

・入れ歯や治療後の歯の原因不明の不具合感

・歯を支える歯槽骨に過度な負担がかかって歯周病が悪化する

・顎関節症になりやすい

・歯が欠けて虫歯になりやすい

改善方法

TCHを治すには気づいたときに歯と歯を離してリラックスすることです。「歯を離す」と書いた付箋を10枚くらいパソコンやテレビ、冷蔵庫などに貼っておき、見たら脱力して歯を離すことを続けると徐々に歯が離れる時間が増えてきます。
TCHの原因はストレスやパソコン作業、スマホの見過ぎなど神経を集中させる行為が影響していると言われています。
歯と歯が接触している時間が少なくなると、顎の関節と口周りの筋肉はリラックスし、緊張やこわばりから解放されます。
TCHは多かれ少なかれ誰にもあると言われていますので、歯の負担を減らして歯を長持ちさせていきましょう。
また保険診療内でマウスピースを作製することもできますので、お悩み等ございましたら、是非ご相談ください。

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