歯磨き粉について
2023/09/18
こんにちは。歯科医師の中村です・今日は歯磨き粉についてお話ししたいとおもいます。
最初の歯磨剤は、紀元前1550年頃の古代エジプトの医学書の内容が記載されたパピルスであると言われている。そのエジプトでは、4世紀頃には食塩・黒胡椒・ミントの葉・アイリスの花を混ぜ合わせた粉末の歯磨剤が使用されていた。古代ローマでは、人間の尿に含まれているアンモニアが歯を白くするものと考えられ、尿が歯磨剤として用いられていたそうです。1900年頃になると、過酸化水素や炭酸水素ナトリウムを含むペースト状の歯磨剤が勧められるようになり、ペースト状の歯磨剤そのものは19世紀にはすでに売り出されていましたが、粉末状のものに取って代わるようになったのは第一次世界大戦が終わる頃になってからでした。現在のようなチューブに入ったペースト状の歯磨剤は、1896年にニューヨークでコルゲート社によって初めて売り出されました。
日本では1625年、丁字屋喜左衛門が江戸で「丁字屋歯磨」「大明香薬」と呼ばれる歯磨き粉を販売開始した。この歯磨き粉の成分は琢砂という非常に目の細かい研磨砂に、丁字や龍脳などの各種漢方薬を配合したものであり、「歯を白くする」「口の悪しき匂いを去る」というキャッチコピーも添えられていました。江戸の庶民は、この類の歯磨き粉と房楊枝を使用して歯磨きを行うことが日常習慣となっており、当時の浅草寺には200軒もの房楊枝屋が並ぶほどの繁盛ぶりであったそうです。
現在の歯磨き粉の成分は研磨剤(清掃剤)では炭酸カルシウム、水酸アパタイト等が使われます。発泡剤はラウロイルサルコシンソーダ、ラウリル硫酸ナトリウムなどが使われます。
よく聞く知覚過敏のシュミテクトでは硝酸カリウムが痛みの伝導経路となる象牙細管を封鎖するため痛みが緩和していきます。他にもフッ素含有の歯磨き粉などもあり虫歯予防にも効果があります。
歯磨き粉の種類も大事ですが一番大事なのは歯磨きの仕方なのでご不明な点は何でも聞いて下さい。
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