笑気吸入鎮静法について

      2023/09/18

こんにちは。歯科医師の中村です。今日は笑気吸入鎮静法についてお話ししたいと思います。笑気とは亜酸化窒素のことをいい、1772年にイギリス人化学者ジョゼフ・プリーストリーによって発見され、1795年にハンフリー・デービーによって麻酔作用があることが証明されました。日本では笑気を用いて初めて歯科治療が施行されました。
歯科で使用される笑気吸入鎮静法とは、笑気(亜酸化窒素)を30%以下の濃度で酸素と混合させて鼻マスクから吸入させる鎮静法です。笑気のもつ鎮静作用と鎮痛作用が患者の治療に対する恐怖やストレスを緩和し、精神を安静にさせることでリラックスした状態で治療を受けることができます。

笑気の特徴とは前述したようにまずは鎮静作用と鎮痛作用が挙げられます。そして効果の発現と消失は速やかです。また、麻酔薬によっては循環器系や呼吸器系に強く作用しやすいものもありますが笑気に関してはほとんど影響はありません。

 

患者さんにとっては上記で示したように鎮静作用もメリットととして挙げられますが、鎮痛作用も一緒にあるので局所麻酔時の痛みなどが感じづらいというのが大きなメリットとなります。
鎮静作用は弱いため笑気によって就眠するというのはなく、受け答えをしながら処置を受けることができます。そのため術者にとっては患者さんの状態を患者さん自身の言葉で確認しながら処置を行えるため安心して処置を行うことができます。
笑気吸入鎮静法の適応は、①循環器疾患を有する方 ②治療に関して恐怖心がある方 ③ 嘔吐反射がある方などが挙げられます。
逆に行えない方は ①妊娠されている方 ②中耳炎などで中耳内圧が上昇している方 ② 医療ガスを用いて眼科の手術を受けた方 ③ 鼻閉塞がある方 ④ 会話が理解できない重度の知的障害者の方などが挙げられます。
ご希望がある方は当院でも笑気吸入鎮静法下で処置を行うこともできます。



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