キシリトールとフッ素の違いについて
2023/09/18
こんばんは。品川区 大崎・五反田の歯科治療ならオーバルコート歯科室の歯科衛生士の相原です😄
むし歯予防や歯磨き粉によく聞く『キシリトール』や『フッ素』ですが、
キシリトール入りのガムや食品がたくさん売られています。
歯磨き粉にもフッ素配合と表示されている歯磨き粉もあります。
同じむし歯予防なのに違いがどういうことなのか、今回お話していきます!
キシリトールとフッ素は『歯の健康を守る』という意味では同じですが、全く違う成分です。
主な違いとしては、
キシリトールは、樹脂からとれる糖分のことです。
フッ素は、自然にある微粒元素で歯を丈夫にする栄養素で、
フッ素のほうがキシリトールよりむし歯予防効果が期待できることがあります。
それでは、キシリトールから順番に説明していきます。
キシリトールは白樺や樫(かし)の樹木からとれるキシラン・ヘミセルロースという糖分から作られています。
キシリトールはむし歯予防効果が実証されている天然の甘味料で、主に北米で20年ほど前からむし歯予防に使われています。
キシリトールは、
・歯垢(プラーク)を減らす効果
・むし歯の原因であるミュータンス菌の働きを弱める
・むし歯になりかかった歯のエナメル質の再生
・歯の再石灰化の促進 があります。
歯垢(プラーク)の中にカルシウムを取り入れる働きもあるので、歯の再石灰化も促進されると考えられています。
キシリトールの中にキシラン・ヘミセルロースという糖分が入っていますが、
他の糖と違い、むし歯の原因菌であるミュータンス菌に食べられても酸を作りません。
むし歯は本来、食後に起こる口の中が酸性になることで起こっています。
酸性になる原因は、むし歯菌が糖分を取って酸を発生させることがきっかけです。
口腔内が酸性になることで、歯のカルシウムである表面のエナメル質が溶け出すことで起こります。
本来、エナメル質は大理石に匹敵する硬さをもっています。
キシラン・ヘミセルロースの糖分で酸の発生が抑えられることから、口腔内がむし歯になりにくい環境になります。
キシリトール入りのガムは、噛むことでたくさん唾液が分泌されます。
唾液に含まれる、カルシウムやリン酸が歯を強くしてくれます。
キシリトールの安全性には、世界保健機関(WHO)国連食糧農業機関(FAO)も認めています。
代謝するときにインスリンに頼らないので、糖尿病の人でも大丈夫です。
むし歯予防を期待する場合、キシリトールは1日5~10g程度のを数回に分けて、
食後に摂取するのがいいといわれております。
二つ目は、フッ素について説明をしていきます。
フッ素は、鉄やカルシウムのように自然の中にある微量元素(ミネラル)のことです。
緑茶や紅茶、海藻類、魚介類などに多く含まれ、歯や骨を丈夫にする栄養素です。
フッ素の効果は、歯質を強くする/歯垢(プラーク)の生成を抑える/歯の再石灰化を促進などの
むし歯予防効果があります。
フッ素を直接歯に塗ったり、フッ素入りの歯磨き粉やうがい薬として使うことが推奨されています。
フッ素は、歯自体を丈夫にできるので、キシリトール以上のむし歯予防効果を期待できます。
特に子供のむし歯予防に役に立つといわれています。
キシリトールやフッ素を使えば、むし歯にも歯周病にもならないわけではありません。
あくまでも歯磨きをサポートするものである、ということです。
食べものをおいしく食べる秘訣は、歯を丈夫にして歯の健康を守っていきましょう✨
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