冬のかくれ脱水

      2023/09/18

みなさま、こんにちは。品川区 大崎・五反田の歯科治療ならオーバルコート歯科室、管理栄養士の斉藤です。2021年が始まりましたね!今年もコロナウイルスで厳しい状況が続きそうですが、心身ともにウイルスに負けずに過ごしたいですね。

今回は冬場にも起こりやすい「かくれ脱水」についてお話したいと思います。

 

脱水症は「暑い季節に起こる」というイメージが強いのですが、実は冬にも起こりやすいのです。冬に脱水症が起こりやすい理由として、①乾燥した気候(湿度の低下)、②意識の低下が挙げられます。

①乾燥した気候(湿度の低下)

日本の冬は乾燥した気候が続きます。身体にとって快適な湿度は50~60%と言われており、冬は50%を下回ることが少なくありません。また室内では暖房器具を使うことで屋外より湿度が10~20%低くなりやすいと言われています。外気が乾燥していると、不感蒸泄(ふかんじょうせつ)が増えていきます。不感蒸泄とは皮膚、粘膜、呼気などから意識しないうちに失っている水分のことで、皮膚や粘膜から失われるのが全体の約80%、呼気から失われるのが残りの約20%だと言われています。気候が乾燥すると、皮膚、粘膜、呼気のいずれからも失われる水分が増え、脱水症が起こりやすくなるのです。

②意識の低下

冬は暑い時期と異なり、汗をかきにくく水分補給をする機会が少なくなります。また身体を冷やしたくないなどの理由から飲み物を控えることもあります。

 

また脱水により口腔内が乾燥すると、唾液による自浄作用が低下してしまいます。自浄作用が低下することにより、歯垢を洗い流せなくなったり、口腔内の細菌の繁殖を防ぎにくくなるので口臭の増加や虫歯や歯周病になりやすくなります。脱水症がさらに悪化すると脳梗塞や心筋梗塞などのリスクが高くなります。

 

脱水症を防ぐために、喉が渇かなくてもこまめに水分を補給するようにしましょう。食事のタイミングの他に、朝起きたときやおやつを食べたとき、意識的に水分摂取をする回数を増やすと良いでしょう。特に朝起きたときは水分補給するが必要です。寝ている間にも不感蒸泄で水分を失われ続けています。温かい飲み物の場合、コーヒーや緑茶などの利尿作用のある飲み物の飲みすぎには注意しましょう。利尿作用でトイレに行く回数が増えるほかに、尿中に少量のミネラルも排出されてしまいます。ほうじ茶や白湯がおすすめです。

食事ではみそ汁やスープなどの汁物を取り入れたり、“焼く”や“炒める”など水分を飛ばす調理方法ではなく“煮る”や“蒸す”などの調理方法がおすすめです。

また夏の大量の発汗による脱水ほどではありませんが、乾燥などによる不感蒸泄などからもカリウムやナトリウム、カルシウムなどのミネラルも失われます。失われたミネラルや水分を補給するために、ほうれん草や小松菜など水分とミネラルが豊富な緑黄色野菜、リンゴなどの季節の果物を積極的に食べましょう。食事から水分が減りがちな方は経口補水液の利用も良いでしょう。

 

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