エリートの自己管理

      2023/09/18

品川区 大崎・五反田の歯科治療ならオーバルコート歯科室

院長の小林です。

 

 

いまや世界的に著名な作家・村上春樹氏が1985年に発表した短編集『回転木馬のデット・ヒート』のなかに“プールサイド”という一篇があります。

これは35歳を自分の人生の折り返し点と決めた男性が主人公のお話なのですが、35歳の誕生日の朝、歯の状態を念入りに確かめるシーンがあります。

 

要約すると、この主人公の歯は若いうちからの虫歯のせいで、かなりの数の義歯が入っているものの、

3年前からの念入りなブラッシングの甲斐あって進行はぴたりと止まっている。

「20年前からこうしていれば、いまごろ虫歯なんて1本もないんですがね」

という歯科医の言葉に対し、主人公は終わってしまったことを嘆いてみたって仕方がない、とにかく現状を維持する、これがすべてだと考えている。

いったいいくつまで自分の歯でものを噛めるだろうか?という主人公の問いに対し、歯科医は「60ぐらいまでは大丈夫でしょう。このままきちんと手入れなさっていればね」と答えている。

主人公はそれで十分だと思う。

 

この描写の前には、主人公が朝の歯みがきを行うシーンがあります。

歯みがき粉をほんの少しにして、歯の1本1本の表と裏にゆっくりとブラシを走らせ、歯と歯の間にはデンタルフロスを使う。

洗面台には、この主人公用の歯ブラシが3種類並んでいる。

歯ブラシに特定の癖がつかないよう、ローテーションを組んで1回ごとに使い分けている、というこだわり様です。

 

この本を高校生の頃に読んだのですが、この一篇がとても印象的で、その後なぜかふと時々思い出します。

出版された当時は予防の概念は今ほど知られていなかったと予測できるので、きっと村上春樹さんは昔から相当お口の中のケアの意識が高かったのでしょう。

 

世界に知られる文豪など、立派な仕事をされる方は日々の自己管理や生活習慣はきっと整っているのでしょう(たぶん)。

 

歯科医になって十数年、まだまだ未熟ですが、お口の中の状態を見ると、何となくその方そのものを見た気がすることがあります。

笑い話ですが、臨床実習生の頃、歯科医である父に同じ様な旨を話したことがあります。

その時は父にえらく叱られました。

今話したらどういう反応をしてくれるでしょうか。

 

毎日が新しい発見とやりがいに満ちております。

 

 

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